男性は皆マザコンなんですか?
相談事項
35歳の主婦です。夫は33歳の会社員。3歳になる娘が一人。結婚4年目です。
夫の母親は、専業主婦で、夫に仕え、子供の世話をするのが生きがいのような女性です。夫は、結婚前から頻繁に私を自分の家に連れて行って「母親からいろいろ学んでほしい」と言われていました。
「母さんみたいな妻になってくれ」とプロポーズされたときには、正直驚きましたが、母親をこんなに大切なするような男性なら、きっと私も大切にしてくれるはずと思い、結婚を決めました。
夫は優しい人ですし、結婚前に思ったとおりに私を大切にしてくれています。ただ、私に文句を言うときには、「母さんなら、そんな言い方はしない」とか「なぜ、母さんみたいにできないんだ」と言い、褒めるときには「母さんに近づいてきたね」や「母さんとセンスが似てる」などと、義母と比べられてばかりなのです。
義母は優しくて素敵な女性で好きですが、こんなことが続いていると、なぜ、いつも義母と比べられるんだろ…と憂鬱になります。
娘に対しても、義母を引き合いに出してしつけをするようなこともあり、不安です。
男の人は少なからずマザコンだと言われますが、どうしてなのでしょう?
結婚して夫になっても、父親になっても、自分の母親がやはり一番なのでしょうか?
カウンセラーの回答
母親に性的な憧れをもって、父親を憎むという「エディプス・コンプレックス」は、5歳程度の男の子なら誰にでも芽生えるものです。
本来ならば、強く大きな父親と、弱く小さな自分を比較し、「父親にはかなわない」と悟ることでその憧れを諦め、エディプス・コンプレックスは解消されます。
しかし、両親の夫婦関係が悪くて、口ゲンカが絶えないような家庭環境で育った場合、父親を軽蔑し「自分が”父親”の役割をしなければ」といった感情が男の子の心のなかにうまれてきます。
また、死別や離婚などで、父親不在の家庭となり、親子の絆が強まり過ぎたり、母親が教育に夢中で子どもにかかりきりなのに対し、 夫が仕事ばかりで家庭を顧みない、といった場合も、子どもにエディプス・コンプレックスが残ります。
こうして、エディプス・コンプレックスが解消されないまま大人になってしまうと、「マザコン」と呼ばれるようになるのです。
マザコンは、男女の関係を壊してしまうほど重大な問題です。
マザコンの男性は、子どものころに解消されるべき、「エディプス・コンプレックス」が解消されないまま大人になってしまっているのです。
一般的に自覚の無い男性も多いので、解消させるには長い時間がかかるでしょう。
そういった自覚の無い男性には、まず、それを自覚させて問題に気づいてもらわなければなりません。
夫がマザコンかどうかをチェックする方法としては、母親を交えた3人で会い、夫が母親の前で、「夫」として振舞うのか、「息子」として振舞うのかを確かめるのが良いでしょう。
夫には、「夫婦」と「親子」という2つの家族が存在しているのです。
そのとき、母親ではなく妻を選択することができるのか、難しい問題ですね。
母親の前での夫が、頼もしく素敵に見えるなら良いのですが…