「三高」夫がリストラに。その上、離婚を突きつけられて…
相談事項
中学受験を控えている子どもがいますので、子どもが学校に行っている間はパートに出ていますが、夫の収入に不安はありませんでした。
ところが、夫が突然のリストラにあってしまいました。
夫とは、14年前にお見合い結婚をしました。夫は、幼いころから優秀で、紹介者にも自慢のお見合い相手だと紹介されました。確かに、国立大学を出て、一流企業に勤めていましたから、当時流行の「三高」という条件にぴったりで、友人にうらやましがられての結婚でした。
結婚してからも、夫はいわゆるエリートコースを進み、5年間の海外勤務を経て、2人の子どもはバイリンガルになり、私は夢が叶ったと思っていました。しかも、夫としても父親としても、限りなく理想に近く、誰にでも自慢したい夫でした。
そんな人生で一度も失敗をしなかった夫が、突然に突きつけられたのが「リストラ」という残酷な現実だったのです。
妻である私には理解ができませんでした。と言うよりも、理解したくないことの連続でした。どうやってそんな転落人生を受け入れたらいいのかわからず混乱しました。
子どもたちの未来や、私の生活はどうなってしまうのかを考えると、夫の気持ちを支えてあげる余裕などはありませんでした。
ある晩、私たちは結婚して初めて、本気の喧嘩をしました。私は、自分が悪いのに怒り出した夫が許せず、夫は、私に慰めてほしかったようです。
夫は、子どもたちも交えて話し合うことを提案してきました。私は、まだ小学校の子どもたちに、うちの恥を教える必要はないと断固拒否しました。そうした私の態度に腹を立てた夫は、ついに「離婚」という言葉を口にしました。「離婚」という言葉を聞いて、私は激しく動揺しました。もし、離婚なんかしたら、それこそ友人にも親戚にも会わせる顔がなくなります。私を黙らせようと、夫は脅しをかけているのだと思います。
エリートの座も、高収入もなくなった夫に、さらに離婚という恥をさらすことまで強要されるなんて、こんな理不尽な話があるでしょうか。私は夫の両親に訴えに行くしかないと考えていますが、私の親に頼んだ方がいいのでしょうか。
これから、どうしていけばよいのかアドバイスをお願いします。
カウンセラーの回答
理想や条件だけで結婚を決めると、夫婦の繋がりがもろいことが多いものです。
考えようによっては、リストラはそんなにひどい転落ではないはずです。夫婦がお互いに理解し合って、軌道修正していきましょう。
まずは、冷静な状況判断が必要です。一方的に相手を責めてばかりでは、相手を追いつめてしまいます。そもそも、これまで一度も夫婦で喧嘩をしたこともないこと自体が、おかしいのです。それだけ他人のような夫婦だったのではないですか。
夫が提案してくれた家族での話し合いという、せっかくのチャンスを捨ててしまったのは、よくありません。ただ、子どもも一緒の話し合うのであれば、子どもを深く傷つけることのないよう、細心の注意が必要です。
お互いの常識をぶつけ合ってばかりいては、前向きな話し合いはできません。夫婦二人で家族のあり方を真剣に考えて、話し合いをしていけば、今回のケースでは離婚は回避できます。